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2018年4月16日 (月)

学生さんからの質問に答える

1年以上ご無沙汰してたブログ更新です。


さて、本日は講義を受けた学生さんから頂戴した質問の回答をこちらで行います。

「医療概論及び臨床医学総論」という講義で、書いてもらって持ち帰った質問、順序はランダムです。

Q1:先生が考える人間とは何ですか?

 えーと。
 一言で答えられないような本質的な質問をありがとう。
 いやぁホントに、人間って、何でしょうね。
 生まれて、成長して、喜怒哀楽をいっぱい味わって、他人と関わって、そして死んでいく存在、かな。
 とりあえず、こんなところで次の質問に答えさせてください。

Q2:先生は医者ですか?

 はい、医者です。病理専門医、という専門医でもあります。

 で、医者ですけど、自分では普通の人間だと思ってます。
 すべての人が特別な存在であるのと同じく、私も特別な存在だとは思いますが
 その肩書として「医者」ってのがくっついてる、ごく普通の人間です。

Q3:人間には、他の動物にはない欲がたくさんあります。
 何故、人間だけこんなにも欲をもっているのだと思いますか。

 うーん、他の動物と同じような欲もありますし、違う欲もあると思いますが、
 数え方次第で、実は欲の量的には同じくらいかもしれませんよー。
 文明と文化で欲を細分化してカウントするから「たくさん」って思えるだけじゃないですかね。

Q4:どうして常に明るく振舞おうとしているのですか?
 もともとの性格ですか?それとも職業柄ですか?

 これも答えにくい質問ですが。
 小学校の時から、通知表のコメント欄に「明るく活発で」と書かれるような性格ではあります。
 でも性格の根っことしては、明るいかどうかは自分では疑問です。
 明るく振舞う方が、自分も、周囲も、楽しいんじゃないかなと思ってる面はあります。

 職業柄というのが、大学教員という職を楽しんでる、という意味なら、その通りです。

Q5:なぜ診療情報管理士はチーム医療の一員として働けている人が少ないのか

 ストレートな質問ですね。これは歴史的経緯と、現場の事情によります。
 新しい専門職なので、地位が確立されていない、という説明はできます。
 細かく見ていくと「環境が悪い」すなわち医療サイドに問題がある場合と、
 診療情報管理士自身が「チームに入ることを求めていない」場合があるように私には思えます。
 あくまでも私見です。

Q6:AIにこの仕事がとられてしまう可能性はありますか。

 どんな仕事もとられてしまう「可能性」はあります。
 でも、医療の情報を集約し分析して価値を生み出す、という診療情報管理の本質的な部分について、
 AIの先を行けるのは、人間だと思います。

Q7:何で人間だけ感情があるのか

 人間だけじゃない、犬や猫にも感情がある、という話はここでは横に置いときます。
 感情と知性、両方があるっていうのは人間の素晴らしい特徴だと私は思ってますよー。
 知性や理性だけじゃ人生絶対つまんないんです。
 感情だけでもつまんないんですけど。
 両方そろって、豊かな人生があるんじゃないかと思います。

 「何で」という質問には答えてませんけれど、お許しくださいね。

Q8:医療事務とはどういうところが違いますか。

 「医療事務」と「診療情報管理」の違いですね。
 広義の「医療事務」に診療情報管理を入れることもあります。
 医療事務職員から進化した専門家が「診療情報管理士」だと私は理解してます。
 このあたり人によって意見が違うかもしれませんけれど。

Q9:学び、考え、活かす力はなぜ人間だけが持てたのだろうか。

 学び、考え、活かす力が、人間の文化だからだと思います。
 人間社会で是認され、人間の社会を発展させてきたのがこれらの力だから、かと。

Q10:医療は「芸術」と「科学」の「芸術」とは具体的になんですか。

 医療はArt & Scienceだ、という講義での説明をもっと突っ込んで聞いてくれてありがとう。
 この場合のArtは「ヒトのわざ、人間が行う、人が創造する」というくらいの意味だと思ってください。
 Scienceは神(日本的世界感では「自然」と言い換えても良いかもしれませんね)が備えたものを
 調べて、人間が応用する(創造するのではない)領域なので、それとは異なる区分、ということです。

Q11:臨床医学と予防医学、応用医学の中で一番難しい、難解な学問はどれだと思いますか。

 うーん、どれもそれぞれに難しさがあるので、比較することそのものが難しいですね。
 私は臨床医学から基礎医学に片足を突っ込んだ人間だと思ってますが、基礎医学の難しさも
 半端じゃないんで、私の人生は基礎医学の沼に沈んで終わりそうなんですよ。沼が深い。
 で、上に書かれた3つの中で、私が一番、理解していないのは応用医学だと思います。

Q12:この文(注:診療情報管理士テキスト前文「病気と病気の人を理解するために(木村明)」)を読んで、
 人間は「不老不死」を願うが私たちは生命の大きな流れを止めることはできない。とありますが、
 iPS細胞など様々な科学が発達したら、「不老不死」は実現できるのではないでしょうか?

 おお。これは二つの立場がある、とも言えます。

  立場A 「不老不死は実現できる」(ので不老不死を目指して努力し続けよう!?)

  立場B 「不老不死は実現できない」(けれど…)

 私自身の立場はBです。
 実現できない、実現をめざす必要もない、という立場、考えです。
 なぜそう考えるのか、「けれど」の先には何が続くのか、というのは長い話になります。
 ですので、また機会がありましたら。

以上です。長文お読みくださってありがとうございました!

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