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2008年6月28日 (土)

地域による歓迎会・激励会

Blog地元紙の地域欄に載ったので、こちらでも紹介します。

二人の産婦人科医を、地域の女性団体が中心になって歓迎・激励してくださいました。私は「やんばる母と子の命を守る勉強会」の一員として出席したのですが、心あたたまる、楽しい雰囲気の会でした。

写真には20人ちょっとしか写ってませんが(あ、前列向かって左から2番目が私です)、これは会終了後の撮影だったので、ピーク時にはこの3倍くらいの人数がいたと思います。
エイサーもあり地元の食材のご馳走もあり、カチャーシーで終わるという、盛り上がった会でした。

女性団体ネットワーク協議会の会長さんの挨拶に始まり、産婦人科医お二人の自己紹介。それからなんとマイクが会場に回り、参加者一人一人が自己紹介を兼ねつつ、地域の産科医療への熱い思いを語る時間となりました。
各地から集まった女性たちがそれぞれの立場で語り、思いを再確認し、みなで共有できて、本当にすばらしい時間でした。

私からは会の活動と、同僚としてみてきた(休診以前の)産婦人科医の状況について話をさせてもらいました。多すぎる当直、24時間365日の救急対応、妊娠して退職せざるをえなかった女性産婦人科医。再開してまた同じ状況にしてはならない、ということも。
おめでたい会なのにすみません、と言いつつ雑誌「女性自身」のコピーも配りました。
日本の産婦人科医がどういう状況に置かれているのか、地域の人たちにも知って欲しかったから、です。

地方紙(新聞)にも書かれていたように、7月から当院で限定つきながら産科が再開されます。婦人科は既に再開されていて、婦人科疾患の手術も実施されています。
でも産婦人科救急の再開はまだ無理です。会の席上でも言わせていただきました。

「産科再開、婦人科再開、でも産婦人科救急再開ではありません。
『産科再開だから、産気づいたら病院に飛び込んで安全な分娩がいつでもOK』という訳ではないのです。
たったお二人の産婦人科医師に、24時間365日の救急診療をさせないでください。」

千里の道も一歩から、です。

良い医療、良い病院は、地域の大切な「文化」だと思っています。
「文化」というと芸術系を連想し、医療をその中に入れることに違和感を感じる人も多いと思いますが・・・医療は人間がなす技(わざ)の一つで、病院はそのための団体です。
文化、といってもいいんじゃないかと思います。

一人の最高の医師によって作られる最高の医療、というのは幻想でしかありません。
その医師がなんらかの理由で医療をできなくなれば「最高の医療」は終わりを迎えます。

そうではなくて。
医師だけではなく、医療従事者、患者、地域住民、病気の人もそうでない人たちも、さまざまな人が人間として関わる地域の文化としての「医療」「病院」であれば、長続きできると思うんです。
みんなで一緒にハッピーになれる、良い医療文化のある地域。
この地域なら、そういう文化が育つかもしれないな、と思わせてくれた会でした。
地域の人たちと一緒に、良い医療、良い病院という形の文化を育てていけたら嬉しいです。

写真入りの新聞記事にしてくださった、沖縄タイムス社にも感謝いたします。

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