2月18日です
「福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ支援します」
この事件で亡くなられた方に哀悼の意を表します。
残されてしまったご家族のことも、忘れることはできません。
それでも、なお。
戦うべき相手が間違っている、と思わずにいられないのです。
この事件は、診療にあたった産婦人科医師個人の責任に帰すには、医学的事実からして、あんまりな内容です。
与えられた環境の中で最善を尽くした医師を、結果が悪かったからといって断罪されては、今後、私たち医師は最善を尽くす医療ができません。
2月18日は、2年前、この産婦人科医が不当にも逮捕された日です。
その日以降、逮捕されないための「防衛医療」「萎縮医療」は医療関係者の間に急速な広がりを見せています。
若い世代ほど、その傾向は強いような印象を持っていますが、私自身の中にもその萌芽を感じずにはいられません。
どういう風にか、と言いますと・・・たとえば。
以前なら純粋に「患者さんのために、慎重にしなきゃ」と考えていたことが
「自分が訴えられないために、慎重にしなくちゃ」となってきています。
どっちみち、慎重なのは良いことでは、と思いますか?
いえ、そうとばかりは言えないのです。
「自分が訴えられないため」の慎重さ、と「患者のため」の慎重さ。
この二つが、本当に、どこまでも同じだと思いますか?
話は少し変わりますが、つい先日のことです。
患者の立場を医学生にも伝える、という講義をしている方から聞いた話です。
大学での講義の際、学生に「どんな医師になりたい?」と尋ねたら
『訴訟で訴えられないような医師になりたい』
という答えが返ってきたそうです。
医学部3年生にして、理想の医師像が「訴えられない医師」。
「患者のために一生懸命、頑張る医師」ではないのです。
若い人ほど、時代の趨勢には敏感です。
「訴えられない医師になりたい」という医学生ばかりの国で、本当にいいのでしょうか。
大野病院事件は、この国の、この時代を象徴するような事件です。
私は、逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ、支援します。
PS:大野病院事件についてご存知ない方のために、リンクしておきます。
「産科医療のこれから」大野病院事件 目次
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コメント
全国医師連盟から来ました。
私も、逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ、支援いたします!!
投稿: GO AHEAD | 2008年2月18日 (月) 14時08分
私自身、この事件をよく知るようになってから、後継者を捜す意欲を失っています。一人医長だから私が辞めれば産科は終わり。本来後継者はのどから手が出るほど欲しい。
しかしいつ刑事被告人になるかも分からない、そんな立場に自分ならともかく他人を引き込めるか。そう考え、また研修医からも「産婦人科は訴訟が多いし・・・」という言葉を聞くにつけ、「産婦人科医になって欲しい」とは言えなくなっているのです。
投稿: 山口(産婦人科) | 2008年2月18日 (月) 17時34分
私も福島大野病院事件で逮捕された産婦人科医師の無罪を信じ支援します。
>訴訟で訴えられないような医師になりたい
これは重い言葉なんですね。
当たり前の事なんですが。
こういう障害があるから、医師が立ち去っていく。
もしくは、新しい医師がリスクのある科には入らない、っていう事が起きるんですよね。
だったら、そうならないようにシステムを変える必要があると思います。
投稿: Dr. I | 2008年2月18日 (月) 20時19分
やはり現場から引き離されたK先生の無念を思うと、気の毒でなりません。No More!!大野病院です。
投稿: skyteam | 2008年2月19日 (火) 02時24分