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2007年4月13日 (金)

病理医に向いてるのはどんな人?

病理医に向いてるのはどんな人?って考えてみました。

 1.特定の臓器だけではなく、人体の全身に興味がある人。

   病理医は全身(の臓器や細胞)をみます。
   全身の細胞、臓器に共通する病気も診断するし、各臓器に特徴的な
   病気も診断するし。一生勉強だけど、マンネリや退屈とは無縁です。

 2.アートとしての医療とサイエンスとしての医学の両立をしたい人。

   病理学は病気の理論、病気の原理を追求する医学でしょう。
   病理診断は、その医療への応用。
   医療はどの科もart & scienceであるが、病理は特にそういう面が強いような。

 3.正直に、率直に話をするのが好きな人。

   要するに、真実をオブラートに包むのではなく、事実、真実をありのままに述べる
   ことを好む人、ということです。   
   臨床医は「がん」であることをただ、患者に伝える訳にはいきません。
   相手の許容可能性を見はかりつつ、細心の注意を払い、心の準備をさせ
   つつ、気を遣いながら「がん」を告げ、その後の精神的なフォローも
   当然のごとくに求められます。
   求められているのは医学的な真実を表現することだけではないのです。

   それに対して、病理医は医学的な真実を言える。
   病理医が「がん」であることを告げる相手は、患者ではなく臨床医です。
   医師同士ですから、バリバリの本音トーク炸裂!もOKです。
   患者に直接、病理医が話すことも最近の世の中では求められつつ
   あるようですが…個人的には、やりたくない仕事…。荷が重すぎて。
   ウブでシャイで人間嫌いの私には、百人百様の患者さんに対して
   相手の立場に立って説明することなど、私にはとてもできないような。

   とにかく、もって回った言い方が苦手、率直な話が好き、という人は、
   病理に向いてます。
   (・・・というのは自己弁護かな、ある種の。私自身がそういう正確だから。)

 4.自分が「医師『だけ』である」ことに満足できない人。

   つまり、医療者としてだけではなく、それ以外の自分の能力も大事にしたい人。
   医師として充実した仕事をしつつ、私生活の時間もちゃんと確保したい人。

   医師になったからには、一切、脇目もふらず、自分の人生を医療に投げ
   打ちたい、という人もいます(病理医にもいます)が・・・どちらかというと、
   病理医はオンとオフがはっきりした人生を送っている人の方が多いのでは、
   と思います。病理ならQOML(Quolity Of My Life)が高い人生が可能です。
   病理医で現役のテノール歌手だったり、フルートの名手だったり、
   ミステリー作家だったり、バドミントンの社会人選手権(地方大会)で優勝
   したり、という実例はこと欠きません。山登りが趣味で、山登りと医師生活
   を両立するために病理を選んだ、という人もいるくらいで(どういう両立?)。
   仕事も私生活も充実!という人生が送りたい人は、病理医に向いている、
   と言えるでしょう。

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2007年4月10日 (火)

研修医が来た!

4月に入ってから、卒後2年目の研修医が病理検査室に来ています。
午前中は臨床検査部門の生理検査室でエコー(超音波検査)の研修をし、
午後から私の隣にやってくるんです。
臨床研修病院になって4年、研修医が選択科目としてローテートできるような
プログラムにしてはあったんだけど、これまで病理を選択した研修医はいませ
んでした。彼女(女性研修医です)が当院では初めてのケースです。

もう、この研修医がかわいくてかわいくて~♪
一生懸命だし、マトモな質問もしてくれるので、質問に答えるのも私の勉強に
なります。部屋の中に、医師が私一人じゃないってこんなに楽しいんだ、と
あらためて実感してます。

期間は、1ヶ月間。
といっても半日だし、研修医として当直業務もあり、当直の翌日は病理研修を
免除します。(研修医当直は寝れない当直。でも内科や外科など他科の当直明け
翌日は普通にみんな勤務しています。指導医ももちろん。だけど、病理研修の間
は、寝れない当直の翌日に顕微鏡をみるなんて絶対無理、というか時間の無駄。)
この日程で無理のない研修スケジュールを設定しました。1台、技師が使っていた
顕微鏡を研修医専用に与えています。

生検、術中迅速、切り出し、標本作製、解剖診断とCPC、が当院での研修医用の
研修メニュー(?)です。

生検(手術標本も)は、毎日たくさんの標本が出ますので、それが中心になります。
お昼からその日の標本を全部一緒にディスカッション顕微鏡でみます。
その中から1例、基本的なことが勉強できそうな標本を渡して、一人で診断、所見を
書かせます。私が文章を添削した後、病理診断報告書の下書き(病理システムへの
入力)をさせます。診断書を印刷し連名でサインして終了。
飲み込みの早い研修医なので、もう少し慣れてきたら渡す症例を増やしてもいいか
な、と思ってます。

術中迅速、切り出しは側にずっといて見学してもらい、研修医にできそうな所は
やってもらいます。手術材料の切り出しの時に1、2個余分にブロックを作製し、
薄切から染色までを研修医の手でやらせ、病理標本がどのようにしてできるかを
体験してもらいます。
それから、一例の解剖診断をつけ、最後の週にCPC(臨床病理カンファランス)
の病理側プレゼンテーションをしてもらう予定です。

5時15分には「今日のduty終わり!」と言って「帰っていいよ~」と促します。
自分は帰らなくても、研修医には定時帰宅を促すのが指導医たるものの基本(笑)
もちろん、自分から率先して定時に帰る日もありますし。
基本的に病理医は9時5時勤務が可能、というのは事実ですから。
仕事量の多い施設もありますけど少なくともウチの病院の病理医と病理研修医は
普通に仕事してる限り、定時に帰れます。

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